秋冬に増量を始める前に|体脂肪・食事・種目の3つを確認する
増量は「食べるだけ」で始めません。始める前に体脂肪の現在地・食事の土台・種目と記録の3つを確認します。
見直しの目安
秋冬は増量と決めているが根拠は雰囲気 / 何をもって増量成功か決めていない / 3食が不安定なまま量だけ増やそうとしている / 去年の増量は脂肪ばかり増えた
セルフチェック
いま体脂肪がどの水準か、条件をそろえた測定で答えられるか
今日の一歩
条件を固定して体脂肪と体重を測り、増量の「開始地点」を記録しておく
夏の減量が一段落して、次は増やす番だと決めた。ここからしっかり食べて、来年の夏までに一回り大きくなる。方針としては王道です。ただ、王道にも出発前の点検があります。
増量は「たくさん食べる期間」と誤解されがちですが、実際は「筋肉を増やすために、条件を整えて食事を上乗せする期間」です。条件が揃っていないまま量だけ増やすと、増えるのは主に脂肪で、次の減量が長く苦しくなります。去年それを経験した人もいるはずです。
だから、食べ始める前の点検を先に済ませます。確認するのは3つだけです。
まず結論
増量を始める前に、この3つを確認します。
- 体脂肪の現在地:高い状態から始めると、増えるのは脂肪が先になりやすい
- 食事の土台:3食とたんぱく質が安定してから上乗せする
- 種目と記録:複合種目の記録が「伸びを測れる」状態になっているか
始める前に確認する3つ
1. 体脂肪の現在地
体脂肪が既に高めの状態からの増量は、脂肪の上に脂肪を重ねる展開になりやすく、得るものの割に次の減量の負担が大きくなります。数値の絶対値は機種で変わるので、条件をそろえた測定で「今の自分の基準値」を取っておくことが先です。測り方の条件は体組成計の記事で書いた通りです。見た目やベルト穴の位置も、立派な現在地の記録になります。
2. 食事の土台
3食を毎日食べられているか。たんぱく質が毎食入っているか。この土台が不安定なまま「とにかく増やす」と、増えた分は菓子や夜食で埋まりがちです。上乗せは、土台の上にしか安全に積めません。
3. 種目と記録
増量の成果はスクワット・プレス・ローイングなど複合種目の記録の伸びで測ります。つまり、記録をつけていて、フォームが安定していることが「測れる状態」の条件です。重量と回数に加えて、きつさや体調のメモまで残せていれば、増量が効いているかの判断材料は十分そろいます。
食事だけで調整しようとすると続きにくいこともあります。食事と運動をあわせて整える進め方はサービス内容にまとめています。
増量の進め方の目安
3つが揃ったら、体重の増えは月に1〜2%程度のゆるやかさを目安にします。「食べれば食べるほど筋肉になる」わけではなく、速く増やした分は脂肪の比率が上がるだけです。いわゆる何でも食べる勢い任せの増量は、体重計の上では成功に見えて、鏡の中では失敗していきます。増えた体重の中身の見方は体重が増えた時の記事の考え方が使えます。
読み違えやすいポイント
- 「秋冬だから増量」という決まりはない。季節は口実で、条件が揃っているかが本題
- 初日から食事量を一気に増やさない。上乗せは1日200〜300kcal程度の小さな段差から
- 体重の増加=筋肉の増加ではない。記録の伸びと見た目をセットで確認する
- 減量直後で食欲が暴れている時期は、まず維持で数週間落ち着かせてから
よくある質問
Q. 体脂肪率が何%以下なら始めていいですか?
A. 機種差があるため一律の数値では答えにくいです。実用的には「今の見た目に大きな不満がなく、ベルト穴に余裕がある状態」なら増量へ、「先に絞りたい気持ちが強い」なら減量か維持から、が判断しやすい線です。
Q. 減量と増量、どちらから始めるべきですか?
A. 体脂肪が高めなら減量または維持から、標準的で「大きくしたい」が明確なら増量から。迷う場合は数週間の維持で食事と記録の土台を作ると、どちらに進むにも無駄になりません。
Q. プロテインは増やすべきですか?
A. まず食事のたんぱく質が毎食入っているかが先です。そこが埋まっていれば、増量分の上乗せとして活用するのは合理的です。粉から先に増やす順番にはしない方がいいです。
まとめ
- 増量は食べる前の点検から。体脂肪・食事の土台・種目と記録の3つ
- 体重の増えは月1〜2%のゆるやかさで。速さは脂肪の比率を上げるだけ
- 成果は体重計ではなく、複合種目の記録の伸びと見た目で測る
- 条件が揃っていなければ、増量の開始を遅らせることも正しい判断
まずは今週、条件をそろえた測定で「開始地点」を記録するところからどうぞ。
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参考文献・参考資料
- American College of Sports Medicine position stand. Progression models in resistance training for healthy adults: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/19204579/
- 日本人の食事摂取基準(厚生労働省): https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html


