山歩きの下りで膝が痛くなる前に|平地で済ませておく準備と当日の歩き方

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山歩きで膝にくるのは、登りより下りです。下りで働く筋肉の準備は、出かける前に平地でも済ませておけます。

見直しの目安

下山の後半で膝が笑う / 翌日、階段の下りがつらい / 普段は平らな道しか歩いていない / 久しぶりの山歩きが決まっている

セルフチェック

駅や自宅の階段を、手すりなしで、ゆっくり静かに下りられるか

今日の一歩

今日から出発の日まで、階段の下りだけは一段ずつゆっくり下りる

紅葉の山へ行く日が決まった。気にしているのは登りのきつさで、息が続くかどうかばかり心配している。ところが実際に膝がつらくなるのは、頂上でお弁当を食べた後、下り始めてしばらくしてからです。

登りは息が上がるので、つらさが分かりやすい。下りは息が楽なぶん油断しますが、脚の中では、体重を受け止めて減速する仕事がずっと続いています。平らな道を歩く普段の生活に、この仕事はほとんど出てきません。

すでに膝に痛みがある方は、山へ行く前に整形外科で相談してください。ここで扱うのは、痛みのない人が、痛くならないために前もってできることです。膝の準備は、山に着く前に終わらせておけます。

まず結論

  • 下りでは、太ももの前がブレーキ役として働き続ける。慣れていないと、ここが先に尽きて膝にくる
  • 準備は、階段の下りと、椅子にゆっくり座る動きで足りる
  • 当日は、下りの歩幅を小さく。ストックも役に立つ

なぜ下りで膝にくるのか

1. 太ももの前が、伸ばされながら力を出している

下りの一歩ごとに、太ももの前の筋肉は、伸ばされながら体重を受け止めます。この種類の筋肉の使い方は、慣れない運動の後の筋肉痛を特に起こしやすいことが報告されています。下山の翌日に、階段の下りだけがつらくなるのはこのためです。

2. 歩幅が大きいほど、着地が強くなる

下りで歩幅を広げると、前に出した脚が伸びきった状態で着地しやすくなります。膝が伸びたまま体重が乗ると、筋肉で受けるはずの衝撃が、関節へ直接入りやすくなります。

3. 疲れた後半に、下りが来る

山歩きでは、脚がいちばん疲れた時間帯に下りが待っています。ブレーキ役の筋肉が尽きてくると、膝が内に入ったり、着地が雑になったりします。

出かける前にやっておくこと

1. 階段の下りを、ゆっくり下りる

一段ずつ、音を立てずに。これだけで、下りと同じ種類の筋肉の使い方を練習できます。同じ運動を一度経験しておくと、2回目は筋肉痛や筋肉のダメージの指標が軽くなることが、複数の研究をまとめた分析で報告されています。

2. 椅子に、ゆっくり座る

座る動きを、数えながらゆっくり行います。どすんと落ちずに、最後までお尻をコントロールして下ろす。膝が内に入らないかも一緒に見ます。

3. 靴と靴ひも

下りで足が靴の中で前へ滑ると、つま先が当たり、踏ん張りも利きません。出発前に、足首側をしっかり締められるかを確かめておきます。

姿勢や動きのクセは自分では気づきにくいものです。クセを一緒に確認しながら整えていく進め方はサービス内容にまとめています。

当日の歩き方

1. 下りは歩幅を小さく

小さな歩幅で、膝を軽く曲げたまま着地します。歩幅を欲張らない考え方は、歩くとふくらはぎばかり疲れる理由で書いた平地の話と同じ向きです。

2. ストックを使う

急な下り坂での実験では、ストックを使うと膝にかかる力が小さくなったと報告されています。腕で体重の一部を受けられることと、上体が少し前に傾くことが、その理由として挙げられています。持っているなら、下りでこそ使ってください。

3. 休憩は、下りの前に取る

頂上で長く休んで体が冷えた後、いきなり急な下りに入るのがいちばん堪えます。下り始める前に軽く足踏みをして、脚を起こしてから歩き出します。

読み違えやすいポイント

  • 登りがきつい山ほど膝に悪い、わけではない。効いてくるのは下りの長さと傾斜
  • サポーターは安心材料にはなるが、筋肉の準備の代わりにはならない
  • 痛みが出てから歩き方を変えても、その日は取り返しにくい。最初の下りから小さな歩幅で
  • 走り始めて膝に違和感が出た人は、別の話になる。そちらは走り始めて膝に違和感が出た時の記事へ

よくある質問

Q. 山ではなく、長い平地を歩く日でも同じですか?

A. 平地では、下りのようなブレーキの仕事は少なくなります。長い距離で先に困るのは、足裏やふくらはぎの疲れです。靴の確認と、普段から歩く量を少しずつ増やしておくことの方が効いてきます。

Q. 下山した後に膝が痛い時は、どうすればいいですか?

A. 腫れている、熱を持っている、曲げ伸ばしで引っかかる、何日たっても引かない。こうした場合は整形外科を受診してください。筋肉痛だけなら、太ももの前を押すと痛く、日ごとに軽くなっていきます。

Q. 翌日の筋トレは、どうすればいいですか?

A. 脚のメニューは後ろへ回し、上半身を先に行うのが無難です。判断の仕方はよく歩いた日は筋トレを休んでいいかにまとめてあります。

まとめ

  • 膝にくるのは下り。太ももの前のブレーキ役が先に尽きるため
  • 準備は平地でできる。階段をゆっくり下りる、椅子にゆっくり座る
  • 当日は小さな歩幅、ストック、下りの前のひと動き

出発の日までの準備は、駅の階段の下りを一段ずつ静かに下りることから始まります。

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参考文献・参考資料

しょーへい

この記事の著者

姿勢・動作・身体の使い方から整えるパーソナルトレーナー。
筋トレ・ボディメイク・コンディショニング・栄養を中心に、無理なく続けやすい身体づくりの情報を発信しています。