ヒップスラストで恥骨や骨盤が痛い時|痛む場所からバーの当たり方を見直す
ヒップスラストで恥骨や骨盤が痛い時は、重さを疑う前に、バーがどの骨に当たっているかを見ます。当たっている場所で、直すところが変わるためです。
見直しの目安
バーを載せただけで骨盤の前が痛い / 上げきった時に恥骨へ転がってくる / 左右の腰骨にあざができる / 重量は伸びているのに痛みで回数が減る
セルフチェック
痛いのは真ん中の低い位置か、左右の高い出っ張りか、脚の付け根の溝か
今日の一歩
次のヒップスラストの日、バーを載せる前に骨盤の前を指でなぞり、骨の出っ張りの位置を確かめる
「それ、痛くないんですか」。ヒップスラストをしていると、隣の人からこう聞かれることがあります。重いバーを骨盤に載せて持ち上げるのだから、見ている側が心配になるのも無理はありません。
答えは、「痛い人と、痛くない人がいる」です。同じ重さ、同じパッドでも、顔をしかめながら続けている人と、平気な人がいる。違いは我慢強さではなく、バーが骨の上にあるか、骨と骨の間にあるかです。
お尻への効かせ方や、バーとベンチの基本の位置はヒップスラストがお尻に効かない時で詳しく述べました。こちらで見るのは痛みの方です。恥骨に当たっているのか、腰骨に当たっているのかで、直す場所は変わります。
まず結論
- 痛みの原因は、重さそのものより、バーが骨の出っ張りに直接当たっていること
- 恥骨が痛いならバーが低すぎる。腰骨が痛いならバーが高すぎるか、骨盤が後ろに倒れている
- 脚の付け根の溝が痛いなら、パッドの厚みと幅を見る
- 強い痛み、しびれ、消えないあざは、続けずに相談する
痛む場所で切り分ける
1. 恥骨(真ん中の低い位置)が痛い
バーの位置が低すぎます。下げた姿勢ではちょうどよく見えても、お尻を上げるにつれて骨盤の向きが変わり、バーが脚の方へ転がって恥骨に乗ります。上げきった位置で痛むなら、この型です。
2. 腰骨の出っ張り(左右の高い位置)が痛い
おへその左右、少し下にある骨の出っ張りに、バーが当たっています。バーが高すぎるか、上げた時にお腹を丸めすぎて骨盤が後ろへ倒れ、出っ張りが前に突き出ているか。左右どちらかだけ痛むなら、バーが斜めに載っています。
3. 脚の付け根の溝が痛い
骨ではなく、脚の付け根の溝にバーが食い込む痛みです。位置は合っていることが多く、足りないのはクッションの方。パッドが薄い、あるいは幅が狭くて、バーの細い一点に重さが集まっています。ここはしびれが出やすい場所でもあるので、脚へ響く感覚がある時は中止してください。
バーの置き場所を作る
1. 骨と骨の間を、指で探す
座った姿勢で骨盤の前をなぞると、真ん中に恥骨、左右の上の方に腰骨の出っ張りがあります。バーを載せるのは、その間の柔らかいところ、脚の付け根の折れ目のあたりです。
2. 上げた位置で、転がらないことを確かめる
軽い重さで一度お尻を上げ、上げきった位置でバーがどこにあるかを見ます。下で合わせるだけでは足りません。痛みが出るのは、たいてい上です。
3. 両手でバーを押さえる
手は添えるだけでなく、バーが脚の方へ転がらないように軽く押さえます。これだけで恥骨への当たりが消える人もいます。
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パッドの選び方と当て方
1. 厚みより、幅
厚いだけで幅の狭いパッドは、骨盤の上でバーがぐらつきます。腰骨の出っ張りから出っ張りまでを覆える幅があると、重さが面に分かれます。
2. タオルやマットで代用する時
折りたたんだヨガマットは、厚みと幅の両方が取れる代用品です。タオルはずれやすいので、バーに巻きつけて固定します。どちらも、巻いた後にバーの位置を決め直してください。
読み違えやすいポイント
- 痛みは慣れで消えるもの、ではない。位置が合えば、その日から当たり方が変わる
- パッドを厚くするほど良い、でもない。厚すぎるとバーが不安定になり、位置のずれにも気づきにくい
- 痛みをかばいながら上げると、お尻から力が抜ける。効かせ方の面でも損をする
- 痛いのが骨盤の前ではなく腰なら、別の問題。ヒップリフトで腰に入る原因が近い
よくある質問
Q. あざができてしまいました。
A. あざが引くまでは、その場所にバーを載せる種目は休みます。その間は、片脚のヒップリフトやケーブルを使う種目など、骨盤の前に重さが乗らない形でお尻を鍛えられます。何度も同じ場所にあざができるなら、位置かパッドが合っていません。
Q. マシンのヒップスラストなら、痛くありませんか?
A. ベルトやパッドが幅広く作られているので、当たりは柔らかくなります。ただ、当たる位置の考え方は同じです。ベルトが恥骨や腰骨にかかっていないかを、上げきった位置で確かめてください。
Q. ダンベルで代用できますか?
A. できます。ダンベルは縦に持って脚の付け根に置くと、当たる面が広く、痛みが出にくい形です。重さが足りなくなってバーベルに移る時は、もう一度位置を作り直します。
まとめ
- 痛いのは、バーが骨の出っ張りに当たっているから
- 恥骨なら低すぎ、腰骨なら高すぎか骨盤の倒れすぎ、付け根の溝ならパッド
- 位置は、上げきった姿勢で確かめる
お尻を上げきった姿勢のまま、バーがどの骨の近くにあるかを、一度指で触ってみてください。
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参考文献・参考資料
- Barbell Hip Thrust, Muscular Activation and Performance: A Systematic Review: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31191088/
- 身体活動・運動の推進(厚生労働省): https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/undou/index.html


